ルノー5 E-Techエレクトリックが進化 航続距離430kmへ、新LFP電池のエントリー仕様も登場

【ポイント】
・空力改善で最大430kmへ伸びた航続性能
・36.5kWh LFP電池と急速充電を手にした新エントリー仕様
・Qi2充電器とGeminiが拓く、新世代の車内体験

ルノーは2026年8月25日、「ルノー5 E-Techエレクトリック」の新ラインアップを発表しました。販売されている欧州各国ですでに受注を開始しており、一部の新機能は今後数週間以内に導入されます。

既存モデルでは、アンダーボディや新型ドアミラーなどの空力改善とバッテリー電子制御の最適化を実施。90kW(120hp)モーターを組み合わせる40kWh「アーバンレンジ」は、WLTP航続距離を従来の312kmから315kmへ延長しました。110kW(150hp)の52kWh「コンフォートレンジ」は410kmから430kmへと20km伸ばしています。

さらにエントリーグレード「Five」には、新たなパワートレインが登場します。トゥインゴ E-Techエレクトリックと同系統となる小型・軽量な80kW(110hp)モーターと、36.5kWhのLFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーを採用。セル・トゥ・パック技術によってサイズと重量に対するエネルギー密度を最適化し、WLTP航続距離305kmを実現します。0-50km/h加速は3.5秒です。

充電性能も強化され、6.6kW AC車載充電器に加えて80kW DC急速充電器を標準装備。従来の95hp/40kWh仕様から、効率だけでなく実用性も大きく高めています。

外装では新色「フレイムレッド」を設定し、「メタリック・シストグレー」もラインアップ。スターリーブラックのルーフ、レッドまたはウォームチタニウムのルーフライン、ゴールド仕上げのホイール、新デカール「Vibrant5」「Hyper5」など、パーソナライズの幅も広げました。

車内では、4G対応eコールに加え、Qi2規格の磁気式冷却ワイヤレススマートフォン充電器を新採用。過熱を抑えながら、1時間で最大50%まで充電できます。また「MySense」に代わって、走行状況に応じてEco、Comfort、Sportを自動選択する「Smart」モードを導入しました。

通信サービスでは月間2GBを3年間提供し、標準音質なら最大40時間の音楽、最大3時間の動画ストリーミングに相当します。さらにGoogleのAIアシスタント「Gemini」もOTAアップデートでオプション導入。自然な会話や途中での割り込み、会話中の言語切り替えにも対応します。

新しいルノー5 E-Techエレクトリックは、2026年10月12~18日に開催されるパリ・モーターショーで展示される予定です。

ひとこと解説】
LFP(リン酸鉄リチウム)バッテリー
は、正極にリン酸鉄(LiFePO₄)を用いるリチウムイオン電池で、高い安全性と長寿命を特徴としています。熱安定性が非常に高く、熱暴走のリスクが低いため、EVや蓄電システムで安心して使える電池として評価されています。また、コバルトやニッケルを使わないため資源制約が小さく、コストを抑えやすい点も大きな利点です。一方で、エネルギー密度はNMC系より低く、同じ容量を得るにはやや大きく重くなる傾向があります。そのため航続距離を重視する高級EVよりも、小型EV、商用車、定置型蓄電などで広く採用されています。充放電サイクル寿命は2,000〜6,000回と長く、安価・安全・長寿命という“実用性重視型”の電池化学です。

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