225馬力の追跡者。オペル・グランドランド、警察車両として新たな任務へ

【ポイント】
・225馬力プラグインハイブリッドが支える迅速な出動性能
・警察任務に特化したEDAG製専用装備の数々
・最新インテリジェント技術による安全かつ快適なパトロール環境

オペルのフラッグシップSUV「グランドランド」が、新たな役割を担うことになりました。ドイツ・ライプツィヒで開催された警察・治安関連展示会「GPEC®(General Police Equipment Exhibition & Conference)」において、初めて警察仕様車として公開されたのです。

今回展示されたパトロールカーは、オペルの協力パートナーであるEDAGが特別架装を担当。通常のSUVとしての快適性や実用性を維持しながら、日々の警察業務に必要な装備を数多く搭載しています。

ベースとなったのは「グランドランド プラグインハイブリッド」。システム最高出力165kW(225hp)、最大トルク350Nmを発生する高性能ユニットに、電動化された7速デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせています。0-100km/h加速は7.8秒、最高速度は220km/hに達し、緊急出動時にも迅速な対応を可能にします。

環境性能も高く、WLTPモードでは電力消費量14.5kWh/100km、ガソリン消費量2.6L/100km、CO₂排出量59g/kmを実現。バッテリー残量がない状態でも燃費は6.3L/100kmとされています。

展示車両は最上級グレード「アルティメット」をベースとしており、AGR(ドイツ健康な背中協会)の認証を取得した10ウェイ電動調整式「インテリシートプロ」を採用。長時間の勤務でも警察官の身体的負担を軽減します。

視界確保の面では、アダプティブヘッドライト「インテリルクスHDライト」、360度カメラシステム「インテリヴィジョン」、16インチカラータッチスクリーンを備えたマルチメディアナビゲーションシステムを装備。昼夜を問わず高い安全性と操作性を提供します。

また、外観には「VESBA 2.0」に準拠した警察専用ラッピングを採用。蛍光素材と再帰反射素材を組み合わせた安全ステッカーにより、悪天候や夜間でも高い視認性を確保し、事故現場など危険区域での安全確保に貢献します。

さらに、EDAGによる警察専用装備として、「Hänsch DBS 4000」警告システムを搭載。路肩照射用ライト、ストップ表示、パワーフラッシュ、前後マトリクスディスプレイ、リア警告システムを備えています。加えて、車外放送システム、前後フラッシャー、追加電装品用キャリア、専用ヒューズボックス、警察向け制御ユニット、低電圧保護機能も装備されました。

通信設備としては、GPS/TETRAアンテナを備えたTetra Universal無線の事前配線を実施。手元操作ユニット用ブラケットや天井内蔵スピーカー、センターコンソールの音量調整機能も用意されています。

このほか、天井およびテールゲートのLED照明、消火器、緊急脱出用ハンマー、停止標識保持具なども搭載され、実戦的なパトロール車両として完成度を高めています。

企業車両やファミリーSUVとしての顔を持つグランドランドが、今度は街の安全を守るパートナーへと進化しました。電動化時代の警察車両として、オペルが示した新たな可能性に注目が集まりそうです。

【ひとこと解説】
VESBA 2.0
は、ドイツで始まった「高速道路上の警察車両の視認性向上プロジェクト(VESBA)」を発展させた最新版で、主に夜間・薄暮時の安全性向上を目的としています。従来のVESBAでは、青い帯に対して蛍光イエローのコントラストを付け、昼間の視認性を高めていましたが、VESBA 2.0では高反射性かつ蛍光性を併せ持つ新素材の採用により、夜間の被視認性が飛躍的に向上しました。さらに、従来は複数のフィルムを組み合わせていたものを1種類の高性能フィルムに統合し、耐久性と施工性も改善。実証試験の結果、夜間の認識距離が大幅に伸びたことから、ヘッセン州警察は今後すべての車両をVESBA 2.0仕様で運用する方針を決定しています。

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