BMW「ハイウェイ・アシスタント」が2億kmを突破。手放し運転が日常になる時代へ

【ポイント】
・2億km超の実走行が証明したハンズフリー支援の信頼性
・20か国超へ拡大する欧州横断の自動運転支援体験
・人とクルマが協調する「BMW Symbiotic Drive」の進化
BMWは2026年6月9日、「BMW ハイウェイ・アシスタント」によるユーザーのハンズフリー走行距離が累計2億kmを突破したと発表しました。このシステムは、高速道路やアウトバーンにおいてドライバーがステアリングから手を離した状態での運転支援を可能にするもので、日常的に利用されている先進運転支援技術です。

ハイウェイ・アシスタントは、BMW 5シリーズおよび7シリーズ、iX、X5、X6、X7、XM、さらに新型BMW iX3など幅広い車種に搭載されています。高速道路において最高130km/hまでの速度域で作動し、加減速を担う縦方向制御と、車線維持を行う横方向制御を担当します。
また、ドライバーがサイドミラー方向へ視線を向けることで車線変更を承認できる「視線確認式レーンチェンジ支援」も採用。運転者の負担軽減と自然な操作性の両立を図っています。
BMWグループでドライビング・エクスペリエンス開発を担当する上級副社長、ミヒアル・アユビ博士は、「ハンズフリー走行時におけるドライバーと運転支援システムの共生的な関係性と、その安全コンセプトは業界でも独自のものです。実際のユーザーによる2億km以上の走行実績は、このシステムの信頼性と日常生活における有用性を示しています」とコメントしています。

新世代のBMW運転支援システムでは、欧州におけるハイウェイ・アシスタントの利用可能地域が大幅に拡大します。従来はドイツ、アメリカ、カナダで提供されていましたが、新型BMW iX3を皮切りに、今後登場するBMW i3やBMW 7シリーズでは、DCAS(Driver Control Assistance System)の認証により、20か国を超える欧州諸国で利用できるようになります。
対象地域には、ドイツ、オーストリア、スイス、イタリア、フランス、ベネルクス諸国が含まれ、今後は英国、アイルランド、スペイン、ポルトガルにも拡大予定です。北欧や東欧、南東欧地域への展開も将来的に計画されています。
さらに、新世代システムでは「エントリー・トゥ・エグジット(entry-2-exit)」機能を初採用。BMW Mapsによるナビゲーションを有効にしている場合、高速道路への進入から出口まで、一連の走行をシームレスに支援します。
安全面では、多層的な監視システムによる独自のコンセプトを構築しています。カメラと高精細地図による車線認識、車両位置の把握に加え、側方カメラの情報を活用して車両が車線中央を維持しているかを常時監視。ADASコンピューター内の専用セーフティチップがシステム全体の正常動作を継続的に確認します。

一方で、運転の責任は常にドライバーにあるという考え方も徹底されています。車内のドライバーカメラが視線方向、目の状態、頭部の動きを分析し、注意力を維持しているかを確認。高速道路の出口が近づくなど、運転者による操作が必要な場面では、ステアリングへの再接触を促します。
新型BMW iX3から導入される「BMW Symbiotic Drive」は、こうした人とシステムの関係をさらに進化させる技術です。運転支援作動中でも、ドライバーが必要に応じて加速、操舵、減速を行っても直ちにシステムが解除されることはなく、自然な協調運転を実現します。
また、「BMW パノラミック iDrive」の直感的な操作系と分かりやすい表示によって、ドライバーは常にシステムの状態を把握しながら運転支援を利用できます。これにより、SAEレベル2における高度な運転支援技術を、より安全かつ快適に活用できる環境が整えられています。
2億kmという膨大な実績は、ハンズフリー運転支援がもはや実験段階ではなく、日常の移動手段として定着しつつあることを示しています。BMWは、人とクルマが互いを補完し合う新たなドライビング体験の実現に向け、その歩みを加速させています。
【ひとこと解説】
DCAS認証とは、国連の新規則 UN-R171 に基づき、車両が縦・横方向の運行補助機能(SAEレベル2相当)を安全に提供できることを証明する制度です。日本では国土交通省がこの規則を採用し、2024〜2025年にかけて型式認証制度へ段階的に組み込んでいます。DCASは車線維持支援・車線変更支援・交差点右左折支援などを継続的に制御するシステムで、ドライバー監視(アイズオン/ハンズオン要求)、速度制限遵守表示、急減速を避ける車線変更要件など、厳格な安全基準が定められています。認証では、設計文書の審査・物理試験・運用監視が求められ、メーカーはシステムの誤用防止やHMIの一貫性も確保しなければなりません。これにより、各国で同一レベルの安全性を持つ運転支援システムの普及を目指しています。















コメント