ポルシェ・カイエンがサイ保護の最前線へ。世界初の女性のみ密猟対策部隊を支える車両誕生

【ポイント】
・絶滅危惧種を守る女性レンジャーたちの新たな相棒
・2万ヘクタールの大地を駆ける専用レスポンスカー化
・ポルシェの性能と保全活動が結びつく社会貢献の象徴
南アフリカのポルシェ法人は2026年6月16日、特別仕様のポルシェ・カイエンを、サイ保護活動を行う「ブラック・マンバズ」プロジェクトへ寄贈したと発表しました。
ブラック・マンバズは、世界初の女性だけで構成された非武装の密猟対策部隊です。2013年に設立され、南アフリカ北東部のグレーター・クルーガー地区に広がる約2万ヘクタールのエリアで活動しています。隊員たちは違法活動の監視やわなの撤去、野生動物保護に取り組んでいます。
今回寄贈されたのは第2世代カイエンをベースとした専用車両で、ポルシェ・センター・ヨハネスブルグがオフロード走行向けに改造を実施しました。ブラック・マンバズにとって初の専用「ラピッド・レスポンス(迅速対応)車両」となります。
車両には、悪路走破性を高めるサスペンション強化をはじめ、重要部品を保護するアンダーボディプロテクションを装備。さらに、夜間パトロールの安全性向上のためブルバーとスポットライトを採用しました。タイヤにはヨコハマ製オフロードタイヤを装着し、ルーフラックにはフルサイズスペアタイヤや追加装備を搭載可能としています。加えて、巡回犬のための給水タンクも設置されました。

外観はカモフラージュ柄と反射マーキングを施し、非暴力による抑止活動を重視するブラック・マンバズの理念に沿って高い視認性を確保しています。車両はすでにフルタイム運用に入っています。
カイエンは日常業務において、パトロール隊員や物資の輸送、密猟の疑いがある事案への迅速な対応を担います。また、脆弱な個体を守るために実施される夜間監視活動の支援にも活用されます。これまで同団体では車両故障による機動力不足が課題となっていましたが、新たなカイエンの導入によって移動能力と対応速度が大幅に向上しました。

南アフリカは世界最大級のサイ生息地を有していますが、2007年から2014年にかけて密猟件数は9000%以上増加しました。また、クルーガー国立公園周辺では2013年以降、サイの個体数が約60%減少しており、保護活動の重要性はますます高まっています。

今回のプロジェクトは、高性能SUVであるカイエンの耐久性や走破性を生かしながら、絶滅危惧種の保護という社会的課題に取り組むものです。ポルシェの技術とブラック・マンバズの献身的な活動が融合することで、世界でも有数の野生動物保護エリアにおけるサイ保護活動のさらなる強化が期待されています。
【ひとこと解説】
クルーガー国立公園は、南アフリカ北東部に広がる約200万ヘクタールの巨大な野生動物保護区で、アフリカでも最も歴史あるサファリ地域の一つとされています。広大なサバンナや川沿いの森林、岩丘など多様な地形が広がり、ライオン・ゾウ・サイ・ヒョウ・バッファローの“ビッグ5”をはじめとする豊富な野生動物が生息しています。1898年に設立され、現在は舗装路やキャンプ、展望スポットが整備されており、ガイド付き4×4サファリから自分で運転するセルフドライブまで多様な楽しみ方が可能です。アクセス性の高さと圧倒的な自然体験が両立した、世界有数のサファリ目的地として知られています。
















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