ポルシェ・クラブ・オブ・アメリカ創立70周年。仲間と情熱で築いた世界最大のポルシェファミリー

  • 1955年にワシントンD.C.で誕生し、現在は14万5,000人超を擁する世界最大のポルシェクラブへ成長
  • 70周年記念では限定70台の「911 カレラT クラブクーペ」を発表、創設者ビル・ショーラーに敬意を表す特別仕様
  • 33回目の参加となるハンス=ペーター・ポルシェらポルシェ家の出席で「人が主役」のクラブ精神を強調

2025年、ポルシェ・クラブ・オブ・アメリカ(PCA)は創立70周年を迎えました。1955年にワシントンD.C.の商業アーティスト、ビル・ショーラーが1953年型356クーペを購入し、同好の士と出会いを深めたいと始めた小さな集まりが、いまや会員14万5,000人を超える世界最大のポルシェクラブへと発展しました。翌1956年にはメリーランド州ゲーサーズバーグで第1回「ポルシェ・パレード」を開催。64人が集まったこのイベントは、現在も続く伝統的な全国集会の礎となりました。

70周年の節目を飾ったのは、米国オクラホマシティで開催された第69回ポルシェ・パレード(7月6日〜12日)です。数々の催しに加え、特別な記念車「911 カレラT クラブクーペ」が発表されました。このモデルはPCAとポルシェの特別オーダープログラム「ゾンダーヴンシュ」、そしてスタイル・ポルシェが協力し製作。創設者ショーラーに敬意を表し、2015年に導入されたクラブ専用色「クラブ・ブラウ」をメタリック調に進化させた「ショーラー・ブルー」を採用しています。ポルシェデザイナーの巨匠グラント・ラーソンが手掛け、70台限定で米国とカナダのPCA会員だけに提供されます。

式典では、フェルディナント・“フェリー”・ポルシェの息子であるハンス=ペーター・ポルシェが息子ダニエルと孫タミーノと共に参加。彼自身33回目となるパレード出席で、ポルシェ家が代々続けてきたクラブとの深い関わりを象徴しました。その姿は、PCAのモットー「主役はクルマではなく人々である」を体現するものでした。

今もPCAは創立当初の精神を受け継ぎ、ドライビングツアー、テクニカルワークショップ、コンクール、地域貢献活動など、多彩な活動を展開。仲間と情熱を基盤としたコミュニティは次の時代へと歩みを進めています。70周年を迎えたPCAに、さらなる未来が期待されます。

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【ひとこと解説】
ハンス=ペーター・ポルシェ(1940年生まれ)は、ポルシェ創業家の一員で、フェルディナント・“フェリー”・ポルシェの息子にあたります。ポルシェAGの監査役会メンバーを務めたほか、模型や鉄道への情熱でも知られ、ドイツ・バイエルン州に「ハンス=ペーター・ポルシェ・トラウムヴェルク」という巨大鉄道模型博物館を設立しました。クラシックカーや文化財の保存にも尽力し、PCA(ポルシェ・クラブ・オブ・アメリカ)のイベントにも積極的に参加するなど、ポルシェ家の伝統を受け継ぐ存在です。

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