ロータス、新世代ハイブリッドSUV「エレトレ X」欧州で受注開始 1200km超航続と9分急速充電を実現

  • 1200km超航続を実現する革新的X-Hybridアーキテクチャー
  • 952PSが生むスーパーカー級パフォーマンス
  • ロータスDNAと軽量哲学が融合した次世代SUV

ロータスは2026年6月3日、新型ハイブリッドSUV「エレトレ X」の欧州大陸市場向け受注を開始したと発表しました。新開発の「X-Hybrid」アーキテクチャーを初採用したモデルで、価格はエレトレ X H550が9万6990ユーロ、フラッグシップのH1000が11万9990ユーロから。納車開始は2026年第4四半期を予定しています。

エレトレ X最大の特徴は、ロータス独自開発のX-Hybridシステムです。11C高出力バッテリーと150kWオンボードジェネレーターを組み合わせ、2.0リッターターボエンジンが走行中に発電を行うことで、長距離走行時でも安定した電力供給を実現します。

900Vアーキテクチャーと52リットル燃料タンクを組み合わせることで、WLTP総航続距離は1200km超、EVモードだけでも最大350kmの走行が可能です。日常利用の大半を電動走行でまかないながら、長距離移動時の航続距離不安を解消します。

充電性能も市場トップクラスです。70kWhバッテリーは350kW級DC急速充電器使用時に20%から80%まで約9分で充電可能。ロータスは市場投入される電動化車両の中でも最速レベルの充電性能だとしています。

パフォーマンス面では、デュアル永久磁石モーターにより最高出力952PS、最大トルク935Nmを発生。0-100km/h加速は3.3秒、80-160km/h加速は3.88秒を記録します。さらに、バッテリー残量が約20%の状態でも約550kWの出力を維持できる設計とされ、高負荷走行時でも安定した性能を発揮します。

シャシーにはロータスらしい走りを追求した先進技術を投入しました。48Vアクティブアンチロールコントロールは最大1400Nmのロール抑制トルクを発生。デュアルチャンバー式エアサスペンション、2ミリ秒で応答するデュアルバルブアダプティブダンパー、ダブルウィッシュボーン式フロントサスペンション、アクティブトルクマネジメントシステムなどを備えます。

空力性能も特徴で、ロータス独自の「ポロシティ(多孔性)哲学」に基づくボディ設計を採用。アクティブグリルシャッターやアクティブリアスポイラーを装備し、リアスポイラーは制動時に最大120kgのダウンフォースを発生します。

また、ロータスの軽量化技術により、ボディフレームや電動駆動システム、バッテリーベースプレートなどを最適化。エレトレ X H550は電気自動車版「エレトレ 900」と比較して最大120kgの軽量化を実現しています。

インテリアにはドライバー中心設計を採用し、「ロータス Hyper OS」インフォテインメントシステムやヘッドアップディスプレイを搭載。23スピーカーのKEFオーディオシステム、30個のセンシングデバイスとNVIDIA Thorコンピューティングアーキテクチャーも採用されます。さらに、カーボンファイバーやアルカンターラに加え、持続可能素材「Wyron Truecycled」を採用した点も注目です。

ロータスはこのエレトレ Xを「Focus 2030」戦略における重要モデルと位置付けています。電気自動車の性能と内燃機関の実用性を融合した新世代ハイブリッドとして、スーパーカー並みの性能と長距離移動能力を両立する新たな選択肢となりそうです。

【ひとこと解説】
ポロシティ
とは、車体の内部に空気が抜ける“孔(ポア)”を設け、空気をボディの上ではなく中を流すことで抵抗を減らすロータス独自の空力思想です。従来のエアロは外側で整流するのに対し、ロータスは車体そのものを“風が貫通する構造物”として扱います。これにより、ダウンフォースを増やしつつドラッグを抑え、EVで増えがちな重量を空力効率で補います。エレトレではフロント、Dピラー、リアスポイラーに貫通ダクトを配置し、エヴァイヤではテールランプ周辺の“ベント・チュンネル”が象徴的です。軽量性と空力の両立というロータスのDNAを、現代EV時代に最適化した哲学と言えます。

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