227.080mphの伝説から15年、シュコダ「オクタビアvRS」ボンネビル最速記録を振り返る

【ポイント】
・227.080mphを刻んだ、シュコダ史上最速のオクタビア
・わずか数週間で生み出された「ソルト・スペック」という異端
・ブレーキさえ捨てパラシュートを採用した、記録への徹底した執念

シュコダUKは、2011年8月19日に米国ユタ州ボンネビル・ソルトフラッツで樹立したランドスピードレコードから15周年を迎えました。特別仕様の「オクタビアvRS」は227.080mphを記録し、当時の「2.0リッター過給エンジン搭載市販車」として最速記録を達成。15年を経た現在も、シュコダ史上最速の1台としてその名を残しています。

記録車のベースとなったのは、プレス車両として使用されていたコリーダ・レッドの「オクタビアvRS 2.0 TSI」です。従来記録216mphの更新を目指し、一度完全に分解したうえで再構築されました。

SCTA(南カリフォルニア・タイミング協会)の規則で改造範囲が制限されるなか、8個のインジェクターへより多くの燃料を供給する新たな燃料噴射システムを採用。冷却系には容量10リッターの大型ラジエーターを備え、最高速を伸ばすため「オクタビア・グリーンライン」のハイギヤード・トランスミッションも組み込まれました。

さらに大胆だったのが減速システムです。通常のブレーキディスクとキャリパーを撤去し、キャビン内のレバーで作動するパラシュートを採用しました。塩湖上で効果的な減速を可能にすると同時に、重量と空気抵抗の低減にも貢献しています。磨き上げられたホイールカバーやローダウンサスペンションも空力性能向上のために装備されました。

Skoda Bonneville Challenge 2011.16th August 2011.Digital Image _H0Y5418.jpg.All images copyright Malcolm Griffiths.Contact:info@mgphoto.uk.com..TEL:00447768 230706..WEB:http://www.mgphoto.uk.com.

室内も最低限まで取り払われ、モータースポーツ仕様のロールケージ、大型消火システム、専用シートを装着。完成後はREVO Technikの協力を得て、入念なダイナモテストが実施されています。

当初の目標は200mph突破でしたが、初期走行でその壁を難なく越えたことで記録更新へ挑戦。5マイルのコースで2011年8月18日に225.513mph、翌19日の復路で228.647mphを記録し、公式平均速度227.080mphを達成しました。従来記録を約11mph上回る快挙です。

ドライバーを務めたのは自動車ジャーナリストのリチャード・ミーデン。記録車はその後英国で完全修復され、2021年にはミルブルック・プルービンググラウンドを再走行しました。現在はチェコ共和国ムラダー・ボレスラフのシュコダ・オート博物館で常設展示され、ブランド史上屈指の挑戦を今に伝えています。

【ひとこと解説】
REVO Technik(レボテクニック)
は、イギリス発のVW/Audi向けECUチューニングブランドで、OBD-II経由でECUを書き換える独自技術を強みにします。わずか数十分でインストールでき、ドライバビリティとレスポンスの向上を最優先にしたソフトウェア設計が特徴です。単なるピークパワーの追求ではなく、効率向上・扱いやすさ・環境配慮を重視し、車種ごとに最適化されたStage1〜3のプログラムを提供。さらに、インテーク、インタークーラー、ターボなどの専用ハードウェアも自社開発し、ソフトとハードを組み合わせた総合的なパフォーマンスアップを実現します。また、SPS(Serial Port Switch)により、複数のECUセッティング切替や盗難防止機能も利用可能。国内にも正規ディーラー網があり、信頼性の高いチューニングブランドとして支持されています。

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