- 1975年のフェラーリ312 Tをモチーフにした特別カラーのSF-25を披露
- ルクレールとハミルトンが1975年風スーツやヘルメットで参戦、ファン向けレプリカも販売
- マラネロ博物館でラウダの312 Tと特別カラー車を同時展示
スクーデリア・フェラーリHPはモンツァで開催されるイタリアGPにおいて、ニキ・ラウダの初ワールドチャンピオン獲得50周年を記念した特別企画を実施します。1975年、ラウダはフェラーリ312 Tでドライバーズタイトルを獲得し、クレイ・レガッツォーニが同GPで優勝。チームは11年ぶりにダブルタイトルを制し、新たな黄金期の幕開けとなりました。
今回のSF-25には、当時の312 Tをイメージした特別カラーリングが施されます。タイトルパートナーHPと共同開発した新技術により、リサイクル可能なPVCフィルムを使用。従来より軽量で高温耐性も向上しています。ボディは当時の赤色に白い縦ストライプ、ドライバー名は筆記体で記され、黒文字のレースナンバーを白地に配置。リアウイングはアルミを思わせるシルバー、エンジンカバーはホワイトで、ホイールは当時のリムデザインを再現します。
チーム全員が1975年風の特別キットを着用し、四角いフェラーリロゴも復活。ルクレールとハミルトンは当時を意識したスーツ、シューズ、ヘルメットで出走し、プーマと共同開発したレプリカコレクションが一般販売されます。
ファンへの特別企画も豊富です。レース前にはジャン・アレジが1995年型412 T2を披露し、マラネロ博物館ではラウダの312 Tと今回の特別カラー車を展示。週末には予選・決勝のパブリックビューイングも実施されます。また、ミラノの旗艦店やパラッツォ・レアーレではファン参加型イベントも行われ、熱気を高めます。
ルクレールは2019年と2024年にモンツァで優勝済みで、ティフォシから絶大な支持を受けています。一方、ハミルトンはモンツァで5勝を誇るものの、フェラーリドライバーとして初めて臨む今回のレースは特別な意味を持ちます。ラウダの遺産とファンの情熱を背負い、両者が再び歴史を刻む瞬間が期待されます。
【ひとこと解説】
ニキ・ラウダは、オーストリア出身の伝説的F1ドライバーです。1975年にフェラーリで初のワールドチャンピオンを獲得し、その後1977年と1984年にもタイトルを獲得して通算3度の王座に輝きました。1976年にはニュルブルクリンクで大事故に遭い重傷を負いながらもわずか6週間で復帰し、不屈の精神を世界に示しました。冷静な分析力と速さで知られ、引退後も航空事業やチーム経営に携わり、F1の歴史に大きな足跡を残しました。
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