- BMWグループが電動化車両累計300万台を達成、そのうち150万台がEV
- 2025年上半期、販売の4台に1台以上が電動化モデル、欧州ではシェア40%超
- iXの航続700kmを含む15種以上のEVと10種以上のPHEVを展開
BMWグループは2025年8月、電動化車両の累計販売台数が300万台に到達したと発表しました。この記念すべき300万台目は、ミュンヘン工場で生産された3シリーズのプラグインハイブリッド車で、顧客へ引き渡されました。今回の記録は、2025年上半期における純電動モデルとプラグインハイブリッドモデルの販売拡大によって実現しています。
同年上半期のBMWグループ全販売台数のうち、4台に1台以上が電動化車両となり、電動化が同社のポートフォリオにおける中核であることを示しています。地域別では欧州が最大市場で、世界販売の6割以上を占め、さらに欧州内での電動化比率は40%を超えるまでに成長しました。特にプラグインハイブリッドモデルは前年同期比で大幅な伸びを示しました。
また、2025年7月には累計150万台目となる純電気自動車、ライプツィヒ工場製のMINIカントリーマンEVがポルトガルの顧客へ届けられました。もしこれまでに納車されたEVを一列に並べると、ミュンヘンからニューヨークに匹敵する約6,500kmに達する規模となります。
BMWは現在、グループ全体で15以上の純EVと10以上のプラグインハイブリッドモデルを提供。中でも改良型BMW iXはWLTP基準で700km超の航続距離を誇り、電動化技術の進化を象徴しています。同社は50年以上前から電動化の基盤を築いており、「電動・デジタル・循環型」を軸とした将来戦略を推進中です。
このように、300万台突破は単なる販売記録にとどまらず、BMWがプレミアムセグメントにおける電動化のリーダーとして地位を確立したことを示す節目といえます。
【ひとこと解説】
BMWが初めて量産したBEV(バッテリ―電気自動車)は、2013年に登場した「BMW i3」です。軽量化のためCFRP(炭素繊維強化プラスチック)をボディ構造に採用し、コンパクトながらプレミアム感を持つ都市型EVとして開発されました。航続距離は当初130〜160km(バッテリー容量22kWh)で、のちに改良版では最大300km超まで拡大。さらにレンジエクステンダー仕様も用意され、EV普及初期に多様なニーズへ対応しました。i3はBMWの電動化戦略の礎となり、以降のiシリーズや現行EV展開につながるパイオニア的存在です。
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