新型カイエンEV、ポルシェの電動革命へ!革新的高電圧システムが「走り」と「効率」を両立

  • 新開発の800V高電圧システムと予測型熱マネジメントで航続600km超を実現
  • 113kWh機能一体型バッテリーと両面冷却システムで高効率・高安全性を両立
  • 最大400kW急速充電やワイヤレス充電に対応、わずか16分で80%充電可能

ポルシェは、まもなく登場する「カイエン・エレクトリック(Cayenne Electric)」において、革新的な高電圧システムを採用し、電動SUVの新たな基準を打ち立てます。独自開発の「プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)」を進化させ、800ボルトの電気アーキテクチャを採用。これにより高い効率性と優れた充電性能、そしてポルシェらしいダイナミックな走りを両立させました。

WLTP複合基準で600kmを超える航続距離を実現。米国で行われた実走行テストでは、カモフラージュ状態のプロトタイプが時速113km/hで350マイル(約563km)を1回の充電で走破し、その高効率性を証明しました。

車両の心臓部となるのは、総電力量113kWhの「機能一体型高電圧バッテリー」。車体構造に直接組み込まれており、エネルギー貯蔵だけでなく剛性向上や重心低下にも貢献します。バッテリーケースとセルの比率は従来のタイカン比で12%改善し、衝突安全性も強化。独自のアルミプロファイルが衝撃エネルギーを吸収し、セルを保護します。

セル構造は、グラファイト-シリコン負極とニッケル・マンガン・コバルト・アルミニウム(NMCA)正極を採用。ニッケル比86%の高密度構成により、エネルギー密度が7%向上し、急速充電性能も強化されています。

冷却システムには、バッテリー上下両面から温度を制御する“デュアルクーリング”を採用。冷却能力は一般家庭用大型冷蔵庫約100台分に相当し、消費電力を15%削減。常に最適な温度で稼働し、充電効率と性能を安定的に維持します。

さらに「予測型熱マネジメント」が走行中のデータ(気温・地形・交通・運転スタイル)をリアルタイム解析し、最適な温度制御を実施。充電時間短縮や航続距離予測の精度向上に貢献します。

充電性能も群を抜き、800V対応ステーションでは最大400kWの超急速充電に対応。10〜80%まで約16分、10分で300km分を補充可能です。400V環境でも最大200kWで充電可能な高効率構造を採用しています。

2026年には新技術「ポルシェ・ワイヤレス・チャージング」も登場予定。床下プレート上に駐車するだけで11kWの非接触充電が行え、効率は有線式と同等の最大90%を実現。全自動で安全・静音かつメンテナンス不要です。

ポルシェ研究開発担当のミヒャエル・シュタイナー博士は、「カイエンEVはE-パフォーマンスの新たな次元を切り開く。効率、力強さ、そしてポルシェらしいドライビングの魅力を完璧に融合させた」と語っています。

新型カイエンEVは、電動化時代における“ポルシェらしさ”を体現するフラッグシップSUVとして、性能・快適性・革新性のすべてで新基準を打ち立てる存在となるでしょう。

【ひとこと解説】
プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)は、ポルシェとアウディが共同開発した次世代電動車向けの高性能プラットフォームです。800ボルトの高電圧アーキテクチャを採用し、高速充電(最大400kW)や高効率エネルギー管理を実現します。SUVからスポーツカーまで幅広い車種に対応できる柔軟性を持ち、低重心設計と高剛性ボディにより優れた走行安定性とドライビングダイナミクスを両立。新型カイエンEVやアウディQ6 e-tronなど、次世代電動モデルの基盤として採用されています。

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