ポルシェ、新型「カイエン・エレクトリック」のインテリアを発表。最大級デジタル体験と革新の空間

  • ポルシェ史上最大の「フローディスプレイ」採用で未来的な操作性を実現
  • 電動可動式リヤシートやサーフェスヒーティングなど快適装備を大幅強化
  • 13色のインテリアカラーと専用パッケージで前例のないパーソナライズを提供

ポルシェは2025年末にデビュー予定の新型「カイエン・エレクトリック」のインテリア詳細を発表しました。ブランドのフラッグシップSUVであるカイエンが、フルエレクトリック化を契機に大きな進化を遂げ、従来のスポーティなDNAにデジタル革新とラグジュアリーな快適性を融合させています。新モデルの室内は、単なる移動空間を超えた“体験の場”として設計されており、ポルシェが提案する未来のインテリア像を示しています。

最大のトピックは「フローディスプレイ」と呼ばれる新世代ディスプレイの搭載です。これはカーブを描いたOLEDパネルで、センターコンソールまで連続して配置されることで、ポルシェ史上最大の表示面積を実現。ドライバー正面には14.25インチのデジタルメーターが置かれ、航続距離や電動パワーメーター、ナビゲーション、各種アシスト機能の情報を鮮明に表示します。助手席用には14.9インチの専用ディスプレイが設定され、映像ストリーミングやアプリ操作を走行中でも楽しめる仕様です。さらに、世界初採用となる87インチ相当の拡張現実ヘッドアップディスプレイも用意され、ナビゲーションの矢印や車線ガイドをドライバーの視界に直接投影。没入感と安全性を高いレベルで両立しています。

快適性の強化も注目ポイントです。リヤシートは全車標準で電動調整機能を備え、乗員の体格や用途に合わせて自在にポジションを変更可能。新開発の「ムードモード」では照明、シート、空調、音響を統合的にコントロールし、リラックス、集中、ドライビングエクスペリエンス強調など、多彩なシーンに応じた雰囲気を演出します。さらに、ポルシェ最大サイズのパノラミックルーフには液晶フィルムを採用。ボタン操作ひとつで“クリア”“マット”に切替できるほか、“セミ”(40%透過)“ボールド”(60%透過)のモードも選択でき、開放感とプライバシーを自在に両立します。

革新的な「サーフェスヒーティング」も新装備。従来の温風方式とは異なり、シートだけでなくアームレストやドアパネルの接触面全体を温めることで、室内をより効率的かつ均一に暖めます。これにより車内は従来以上に快適で心地よい空間へと進化し、長距離ドライブでも快適性を確保します。加えてアンビエント照明やコミュニケーションライトも強化され、乗員の五感に訴えるインテリア体験を提供します。

パーソナライゼーションの幅も過去最大級です。13種類のインテリアカラーに加え、4種類のインテリアパッケージ、5種類のアクセントパッケージを用意。シックで落ち着いた雰囲気からスポーティで個性的な仕立てまで、自由自在にアレンジできます。新色としてマグネシウムグレー、ラベンダー、セージグレーが追加され、従来のレザー仕様に加えて、レザーフリーのRace-Tex素材やペピタ柄テキスタイルも選択可能。ポルシェデザインの伝統を受け継ぎつつ、現代的なサステナブル素材も導入されました。さらに、装飾トリムやステッチカラーも組み合わせ可能で、従来にないレベルの専用性を実現。ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥアによるオーダーメイド仕立てや「ゾンダーヴンシュ」プログラムを利用すれば、完全ワンオフのインテリアも実現可能です。

デジタル体験の面では、AI搭載の「Voice Pilot」音声アシスタントが大きな進化を遂げています。従来のように起動ワードを繰り返す必要はなく、自然な会話の流れの中で複雑な指示や追加質問に対応可能。空調、シートヒーター、アンビエント照明、ムードモード、さらには音楽やストリーミングサービスの再生まで、シンプルな会話で操作が可能です。加えて「ポルシェ・デジタルキー」も新採用。UWB(超広帯域無線)技術を用いてスマートフォンやスマートウォッチをキー代わりに利用でき、最大7人と共有可能。車に近づく、または離れるだけで自動的に施錠・解錠が行われます。

新型カイエン・エレクトリックは、ポルシェならではのスポーツ性を継承しながら、デジタル化と快適性を徹底的に進化させた一台です。最大級のデジタルインターフェース、革新的な快適装備、そしてかつてないパーソナライゼーションによって、ラグジュアリーSUVの新たな基準を打ち立てる存在となることは間違いありません。

【ひとこと解説】
Race-Texはポルシェが採用する高機能なマイクロファイバー素材で、従来のアルカンターラに近い質感を持ちながら、よりサステナブルで環境に配慮した点が特長です。軽量で耐久性が高く、上質な手触りと高いグリップ性能を備えているため、ステアリングやシートなどスポーツ走行での操作性が求められる部位に最適です。さらに通気性にも優れており、長時間のドライブでも快適性を維持。リサイクル素材を活用することで、ラグジュアリーとエコ性能を両立しています。

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