アウディが描く電動スポーツの未来。「Audi Concept C」誕生、感性とテクノロジーが融合する新時代へ


  • アウディの新デザイン哲学を体現する初のモデル「Concept C」を公開
  • オール電動ロードスターとして、次世代スポーツカーの量産モデルを先取り
  • 「明快さ・感情・技術・知性」の4原則が生み出す、直感的で美しいインテリア体験

アウディは2025年10月20日、次世代のデザインと電動パフォーマンスを融合させた新型コンセプトカー「Audi Concept C」を正式発表しました。9月初旬にミラノで初披露されたのち、IAAミュンヘンの特設ブースでも注目を集めたこのオール電動ロードスターは、アウディの未来を象徴する存在として開発されました。

Concept Cは、明快な造形と情緒的な美しさ、技術的完成度、そして知性を融合した新しいデザイン哲学の“最初の具現化”とされています。公道走行が認可されており、その完成度の高さを実際にステアリングを握って体感できるのも大きな特徴です。

アウディによると、このモデルは今後登場予定の量産型電動スポーツカーのプロトタイプ的存在。オープントップの開放感とハードトップのエレガンスを両立し、純電動パワートレインによる卓越したドライビングダイナミクスを実現します。

エクステリアは新時代のアウディ・デザインを象徴するもので、シルエットから細部に至るまで“明快な造形美”を追求。均整のとれたプロポーション、滑らかな面構成、そして正確なディテールが一体となり、ブランドの新しいアイデンティティを確立しています。

インテリアでは、素材の質感と空間の演出が調和し、触感・視覚・感情のすべてを刺激します。ステアリングやセンターコンソールには触覚フィードバックを持つ操作系が配置され、アウディならではの“高精度なクリック感”を再現。デジタル要素は控えめに統合され、必要な情報だけがシームレスに現れる設計です。折りたたみ式の10.4インチディスプレイは非使用時に完全に隠れ、落ち着いたキャビンデザインを維持します。

アウディは、TTやR8、RS 6(C6, 2004)、さらには伝説のAuto Union Type Cなど、革新的デザインと技術を融合させた名車を数多く世に送り出してきました。Concept Cはそれらの系譜を受け継ぎつつ、新たな“明快さの時代”への第一歩を示すモデルです。Audi Concept C。それは単なる電動スポーツではなく、“感性で操るテクノロジー”というアウディの未来ビジョンを具現化した一台なのです。

【ひとこと解説】
Auto Union Type C(アウトウニオン・タイプC)は、1936年に登場したドイツの伝説的グランプリレーシングカーです。フェルディナント・ポルシェ設計によるミドシップV16エンジンを搭載し、最高出力520馬力、最高速度340km/hを誇りました。軽量構造と強大なトルクにより当時のレース界を席巻し、1936年のヨーロッパ選手権ではベルント・ローゼマイヤーが年間王者に輝きました。その革新的な設計は、現代レーシングカーの基礎を築いた名車として高く評価されています。

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