Kia、日本初上陸!次世代商用EV「PV5」でモビリティの新時代へ

- Kiaが「Japan Mobility Show 2025」で日本市場に本格参入
- PBV第1弾「PV5」は最大航続距離528kmを実現する電動バン
- 双日グループと協業し、初年度に全国8拠点・100サービスセンターを展開予定
韓国の自動車メーカーKia(キア)は、2025年10月29日から開催されたJapan Mobility Show 2025で、同社初の電動商用車「Kia PV5」を日本初公開しました。これによりKiaは、韓国・欧州に続き日本市場への正式参入を果たし、次世代モビリティ戦略「Platform Beyond Vehicle(PBV)」のグローバル展開を加速させます。

日本での事業は、総合商社双日グループとのパートナーシップにより新設された「Kia PBV Japan」が統括。初年度に8店舗の販売ディーラーと100カ所のサービスセンターを全国展開し、今後は充電インフラ事業者との連携によって包括的なEVエコシステムを構築する計画です。Kiaはこの協業を通じ、脱炭素化を推進する日本市場におけるサステナブルモビリティの発展を目指しています。
展示の主役となった「PV5 Cargo Long Range」は、71.2kWhバッテリーを搭載し、航続距離528km(WLTCモード)を実現。最小回転半径5.5mとデュアルスイング式テールゲートを採用するなど、都市の狭い道路や駐車スペースにも対応する高い実用性を誇ります。荷室容量は4.4m³、最大積載量は790kgで、配送や小規模ビジネスに最適です。また、12.9インチPBV専用インフォテインメントシステムと**Fleet Management System(FMS)**による車両管理機能を備え、ビジネスの効率化を支援します。

乗用仕様の「PV5 Passenger」は、399mmの低床ステップと広いドア開口部を採用し、高齢者や家族でも快適に乗降可能。航続距離は521kmを誇り、可変式「Flexible Fold」シートやAddGearモジュラーシステムにより、送迎・商用・レジャーなど多様な用途に対応します。さらに、車内外のV2L給電機能により、キャンプや災害時の電源供給にも活用可能です。
また、バリアフリー仕様の「PV5 WAV(Wheelchair Accessible Vehicle)」は、緩やかなサイドスロープや低床設計、車椅子固定システムを装備し、身体の不自由な方にも快適な電動移動手段を提供します。
KiaのPBVシリーズは、E-GMP.Sプラットフォームと新開発のFlexible Body Systemを採用し、最大16バリエーションまで拡張可能。今後は2026年前半に日本で販売開始予定の「PV5 Passenger」「PV5 Cargo Long Range」に続き、2027年には上級モデル「PV7」の導入も計画されています。
Kia PBV事業部門のキム・サンデ副社長は「PV5は単なる車ではなく、人々や地域を支えるモビリティプラットフォーム。双日との協業により、日本社会に貢献するパートナーとして成長していきたい」と語りました。
Kiaは今回の日本参入を通じ、電動化×多用途性×社会貢献を軸に、新たなモビリティの価値を創出するブランドとして存在感を強めています。
【ひとこと解説】
双日(そうじつ)グループは、日本を代表する総合商社の一つで、2004年に日商岩井とニチメンの合併によって誕生しました。エネルギー、金属資源、自動車、化学品、食料、航空機、インフラなど幅広い分野で事業を展開しています。約50カ国以上に拠点を持ち、グローバルなネットワークを活かして事業投資や貿易を行い、持続可能な社会づくりに貢献しています。近年は再生可能エネルギーやモビリティ分野にも注力しています。















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