欧州で次世代技術開発を加速!ヒョンデが新R&D拠点「Square Campus」をドイツに開設

・1億5000万ユーロを投じた新テスト施設「Square Campus」をドイツ・リュッセルスハイムに開設
・世界最大級の無響室やEV充電ラボなど最先端設備を導入
・欧州顧客のニーズに特化した次世代Hyundai/Kia/Genesis開発を推進
ヒョンデ・モーター・グループ(Hyundai Motor Group)は2025年11月6日、ドイツ・リュッセルスハイム・アム・マインにある欧州技術センター(Hyundai Motor Europe Technical Center:HMETC)に、新たな研究開発拠点「Square Campus」を開設したと発表しました。総投資額は約1億5000万ユーロ(約240億円)にのぼり、欧州市場における技術革新と開発力強化への強いコミットメントを示すものです。
同施設は2003年に開設された「Round Campus」以来、HMETCにおける最大のR&D投資となり、欧州市場向けのHyundai、Kia、Genesis各ブランドの新型車および先進技術の開発を支える中核拠点として機能します。
世界最大級の試験環境と最新設備
「Square Campus」は総面積2万5000平方メートルを誇り、グループ内で最大となるセミ無響室(semi-anechoic chamber)を設置。天候に左右されることなく、ノイズ・振動・ハーシュネス(NVH)や走行騒音試験を実施できる環境を整えています。さらに、電動車・ハイブリッド・内燃機関(ICE)すべてに対応した高性能ダイナモ試験設備を備え、EV専用の充電ラボや最新ドライビングシミュレーター、**電子システム開発施設(OTA、サイバーセキュリティ、ADAS対応)**も新設されました。これにより、あらゆる車種を現実的な条件下で検証し、欧州市場特有の要件に即した技術開発が可能となります。
サステナブル設計と国際連携の強化
建物設計には再生素材の使用、太陽光パネル、ヒートポンプシステムなど環境配慮技術を導入し、ヒョンデ・グループが掲げる「2045年までにゼロエミッション達成」という目標に貢献。従業員数も2024年比で20%増加し、現在は500名を超える体制へと拡大しました。異分野の専門家が集うこの施設は、サステナブルでコネクテッドなモビリティの実現に向けた統合的イノベーションの拠点となります。
また、グループは2013年に開設したニュルブルクリンク試験施設でも開発を継続しており、2025年1月には追加投資1300万ユーロで834平方メートルの試験・研究エリアを増設しています。
ヒョンデ・モーター・ヨーロッパ・テクニカルセンターのマネージングディレクター、タイロン・ジョンソン氏は「Square Campusの開設は、欧州における当社の成長戦略と技術的自立の象徴です。新たな協働の可能性を生み出し、欧州顧客の期待に応える製品を開発していきます」と述べました。
新拠点「Square Campus」は、ヒョンデ・グループが次世代EV、ADAS、サイバーセキュリティなど先進分野でリーダーシップを強化するための欧州戦略の要となる施設です。
















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