- 欧州カー・オブ・ザ・イヤー2026候補を集めるデンマークの「タニステスト」で初公開
- e-ハイブリッド(145ps)とBEV(213ps・航続500km)の2種の電動パワートレインを設定
- Altitude仕様は18/19インチホイール、最新ADAS、デジタルキーなど充実装備を搭載
ジープは2025年9月20日から25日までデンマーク北部タニスで開催された「タニステスト」において、新型コンパスを披露しました。このイベントは「欧州カー・オブ・ザ・イヤー2026」の候補車が集結する場であり、23か国の自動車ジャーナリストによる多角的な試乗評価が行われました。新型コンパスは完全刷新され、より広い室内空間、優れた多用途性、クラス最高の走破性能、そして空力性能を兼ね備えています。
3代目となる新型コンパスは、ステランティスの「STLAミディアム」プラットフォームを採用。設計段階から欧州顧客の多様なニーズに対応するべく開発され、ファミリー層からアウトドア志向のユーザーまで幅広くターゲットとしています。安全面でも全車標準で最新世代のADAS(先進運転支援システム)を装備し、レベル2の自動運転支援に対応。長距離移動から市街地走行まで高い安心感と快適性を提供します。
パワートレインは2種類。e-ハイブリッドは145psを発生し、48Vシステムにより市街地走行の50%以上をEV走行で実現可能。一方、BEV仕様は213ps・345Nmを発揮し、WLTP基準で最大500kmの航続距離を確保。回生ブレーキも搭載し、効率と走行性能を両立しています。
さらにコネクテッド機能も大幅に進化。「Connect ONE」(10年間有効)で充電管理や遠隔診断をサポートし、「Connect PLUS」(6~12か月有効)ではコネクテッドナビやリモート操作、盗難アシスト、音声コントロールなどを利用可能です。新開発の「デジタルキー」はスマートフォン上で管理でき、物理キーが不要。家族や友人ともメッセージで簡単にシェアできます。
今回受注が始まった「Altitude」仕様は、e-ハイブリッドとBEVの両方に設定。e-ハイブリッド版には18インチアルミホイール、LEDライト、電動格納ミラー、ルンバサポート付きシート、ワイヤレススマホ連携、デュアルゾーン空調、Selec-Terrainシステム(Auto/Sport/Snow/Sand-Mudモード)を装備。さらにアダプティブクルーズコントロール、レーンポジションアシスト、前後パーキングセンサーを標準化し、10.25インチデジタルメーターと16インチインフォテインメントを組み合わせています。BEV仕様では19インチダイヤモンドカットホイールとマルチリンク式リアサスペンションを採用し、電動SUVらしい上質な走りを強調しています。
新型ジープ・コンパス Altitudeの受注は市場ごとのスケジュールで順次開始され、初回納車は2026年第1四半期から予定されています。伝統と未来を橋渡しする一台として、ジープの欧州戦略における重要な役割を担うモデルです。
【ひとこと解説】
「STLAミディアム」プラットフォームは、ステランティスが開発した次世代EV・ハイブリッド対応の車台アーキテクチャです。CセグメントからDセグメントのSUVやセダンを対象に設計され、最大700km級のEV航続性能(WLTP)や効率的なパッケージングを実現。モジュール構造により、バッテリー容量や駆動方式(FF・AWD)に柔軟に対応でき、車内空間の拡大や空力性能の最適化も可能です。電動化戦略の中核を担うプラットフォームとして、欧州を中心に採用が進んでいます。
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