- 5.7リッターHEMI V8 eTorque搭載の2026年型ラム1500が全米ディーラーへ出荷開始
- 発表から24時間で1万台の注文、顧客と生産現場の熱意が結実
- 新しいフェンダーバッジを装備、幅広いグレードで選択可能
ラムブランドは2026年型「Ram 1500」に伝説の5.7リッターHEMI® V-8 eTorqueエンジンを復活させ、ミシガン州スターリングハイツ組立工場(SHAP)から最初の出荷が開始されました。6月の復活発表からわずか3か月での出荷開始というスピード対応は、ラムチームと工場スタッフの努力の賜物です。
ラムブランドCEOのティム・クニスキス氏は「発表から24時間以内に1万件の注文を受けたことは、我々が正しい決断をした証です。HEMIの復活は顧客にとっても我々にとっても特別な意味を持ちます」と述べています。生産現場のパデン副社長も「工場全体がHEMIの復帰に沸き立っており、顧客にいち早く届けたいという意気込みがみなぎっている」と語っています。

復活したHEMI搭載モデルには、専用のフェンダーマウントバッジ「Symbol of Protest」が新採用されました。これはラムのシンボルである羊の頭とHEMI V8ブロックを組み合わせたデザインで、ブランドのアイデンティティを強調しています。
5.7L HEMI V8 eTorqueは2026年型Ram 1500の幅広いグレードに設定され、Tradesman、Big Horn、Express、Warlock、Laramie、Rebel(後期追加)、Limited、Longhornといった人気モデルで選択可能です。これにより、日常的な用途からオフロード走行、さらには高級志向のユーザーまで、多様なニーズに応えます。

SHAP工場では2018年からRam 1500の生産が行われており、2025年4月には累計200万台のトラックが組み立てられました。その実績ある生産ラインから、再びV8パワーを宿したRamが送り出されることになります。
ラムは軽量級1500から重負荷対応の2500/3500、さらに商用バンのProMasterまで幅広いラインアップを展開。10年/10万マイル保証、クラス初のCumminsターボディーゼルによる1,000lb-ftトルク、24ウェイマッサージシートを備えたTungstenモデルなど、性能・快適性・信頼性で常に業界基準を更新しています。
今回のHEMI復活は、アメリカントラックの象徴としてのRam 1500に再び魂を吹き込む出来事であり、電動化時代へ進む中でも「顧客が求めるV8の鼓動」をしっかり届けるというブランドの姿勢を示しています。
【ひとこと解説】
RAMの「HEMIエンジン」とは、Chrysler(現 Stellantis 傘下)が製造する高性能V8エンジンで、「HEMI(ヘミ)」の名は「半球形(hemispherical)の燃焼室」に由来します。燃焼室をドーム状に設計することで燃焼効率が高まり、より大きな吸排気バルブを配置でき、結果として高出力とトルクを得られるのが特徴です。特に RAM 1500 に搭載される5.7リッターHEMIは、eTorque 軽ハイブリッド技術を組み合わせることで、パワフルな性能ながら効率も向上しており、2026年モデルでは 395馬力・555Nm といった性能を発揮します。
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