- 1950年に登場したモーガン・プラスフォーが75周年を迎え、限定75台を特別仕様で販売
- 1962年ル・マン2.0リッターGTクラス優勝など、長い歴史に根差したモータースポーツ実績
- 現行モデルはBMW製2.0Lターボを搭載しつつ、クラフトマンシップとアナログ感覚を継承
モーガン・モーター・カンパニーは、同社の代表的モデル「プラスフォー」が生産開始から75周年を迎えたことを発表しました。1950年9月29日に『The Autocar』誌で初公開され、同年10月のアールズコート・モーターショーで正式デビューしたプラスフォーは、以来75年にわたり軽快な走りとクラシカルなデザイン、そしてコーチビルディングによるハンドクラフトを融合した稀有な存在として愛され続けています。
この節目を記念して、今後生産される75台のプラスフォーは、外装色・内装レザー・カーペット・幌・ウィングビーディングを自由に選択できる特別仕様として販売されます。リアには控えめな「75周年バッジ」が装着され、価格は英国市場でVAT込み75,000ポンドから。納車は2026年夏を予定しています。
プラスフォーの歴史は、常に「伝統と進化」の両立にあります。初代モデルは高出力エンジンを搭載し、1954年には現在も続く流麗なウィングや折りたたみ式ソフトトップといったアイコニックなスタイルを確立しました。モータースポーツでも輝かしい戦績を残し、1962年のル・マン24時間ではクリストファー・ローレンス/リチャード・シェパード=バロン組が「プラスフォー・スーパー・スポーツ」で2.0リッターGTクラス優勝を果たし、ブランドのスポーツカーとしての実力を証明しました。
現行型は2020年に導入されたCX世代の接着アルミシャシーとBMW製2.0リッター直列4気筒ターボエンジンを採用。クラシカルな雰囲気を保ちながらも、走行性能や快適性を大幅に向上させています。さらに、Sennheiser製オーディオシステムやスポーツモード、ESC(横滑り防止装置)などの最新技術を控えめに統合し、伝統的なアナログドライビングと現代的利便性を両立しています。
オプション選択肢は極めて豊富で、ボディカラーから内装に至るまでオーナーの個性を反映可能。コーチビルドによる生産と相まって、すべてのプラスフォーは唯一無二の存在となり、オーナーに長年寄り添うパートナーとなります。
モーガン・モーター・カンパニーのマシュー・ホール社長は、「プラスフォーは75年を迎えてもなお新鮮で俊敏、そして魅力的なスポーツカーであり続けています。冒険心、アナログドライビングの純粋さ、そして車との一体感を象徴する存在です」とコメントしています。
75周年記念イヤーを通じて、モーガンはイベントや施策を通じてオーナーやファンと共に歴史を祝い、未来へと受け継がれるクラフトマンシップとスポーツカー文化を発信していく予定です。
【ひとこと解説】
モーガン・プラスフォーは、1950年に誕生し75年以上の歴史を持つ英国クラシックスポーツカーです。伝統的なコーチビルディングを守りながら、現行型はCX世代アルミプラットフォームとBMW製2.0L直4ターボ(約255ps/350Nm)を搭載。6速MTまたは8速ATを選べ、0-100km/h加速は約5秒、最高速は240km/hに達します。重量は約1,000kg台と軽量で、オープントップのピュアなドライビングフィールが魅力。豊富なカスタマイズにより、唯一無二の1台を仕立てられるのも特徴です。
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