オペル愛が詰まった未来と過去の融合。サラゴサで「Opel Love」展開催!

・オペルの150年以上の歴史を象徴する25点超の名車・名品を展示
・Corsa GSE Vision Gran Turismoがスペイン初登場、体験型展示も実施
・歴史的モデルから未来のコンセプトまで、「革新と伝統」を一堂に紹介
2025年10月15日、スペイン・サラゴサのモビリティシティで、オペルの過去と未来を体感できる特別展「Opel Love」が開幕しました。会場は、ザハ・ハディド設計によるエブロ川に架かる象徴的な橋「モビリティシティ・サラゴサ」。ここでは、ブランド創業から150年以上にわたるオペルの歩みを象徴する25点以上のアイテムが展示され、2026年2月末まで一般公開されます。
展覧会のオープニングウィーク(10月15日〜21日)には、今年ミュンヘンのIAAモビリティで初披露された「Opel Corsa GSE Vision Gran Turismo(ビジョン グランツーリスモ)」がスペイン初登場。350kW(476hp)のモーターを前後に搭載し、合計出力588kW(800hp)を誇る電動スポーツカーです。0-100km/h加速はわずか2.0秒、最高速度は320km/h。会場では実車展示に加え、「グランツーリスモ7」のドライビングシミュレーターでこのコンセプトカーを“体験”できるフィジタル展示となっています。
デザイン面では、従来のコルサとほぼ同サイズながら、より低くワイドなシルエットを採用。「ボールド&ピュア」を新解釈した技術的かつ精密な造形で、アクティブエアロシステムや空力ホイール、アクティブディフューザーなど多彩なエアロパーツを備え、高速安定性を追求しています。
展示の序章では、オペルの原点である工業製品が登場。1870年製「タイプNo.2ミシン」や1909年の「バイブレーティングシャトル・ミシン」がブランドの革新精神を象徴します。その後には、1899年に登場したオペル初の自動車「パテント・モートルワーゲン・システム・ルッツマン」が展示。最高速度20km/hを誇った2+2コンバーチブル(1901年製最終モデル)も登場します。

また、オペルの「技術の民主化」を体現した名車も並びます。1909年の「4/8hpドクトルワーゲン」は、扱いやすさと手頃な価格で自動車を一般市民へと広げた革新的モデル。続く1924年の「4/12hpラウプフロッシュ(木の葉ガエル)」は、ドイツ初の量産車として12万台以上を生産し、当時の最大規模工場となったルッセルスハイムの象徴です。

未来を担うコンセプトモデル群も圧巻です。1969年の「CDコンセプト・ワイヤーフレーム」はグラスファイバー製ボディを持つ未来的2シータークーペ。1971年の「エレクトロGT」は電動モーターが内燃機を凌駕できることを証明しました。1974年の「OSV 40」では安全技術を先駆けて導入し、1994年の「Scamp 2」や「RAKe」はSUVやEVの未来を示唆。さらに、近年では2018年の「GT X Experimental」や2021年の「Manta GSe」がブランドデザインの進化を体現しています。

もちろん、サラゴサと深い縁を持つ「コルサ」も主役のひとつです。1982年にフィゲレウラス工場で生産を開始した初代「Corsa A」から、現在までの6世代すべてがアラゴン地方で製造。累計1,450万台以上を販売したこのモデルは、都市モビリティの象徴として展示の中心に据えられています。特別展示の「Corsa Spider」や1997年の「Corsa B Moon」も、未来志向のデザインを象徴する存在です。
「Opel Love」は、オペルが歩んできた技術革新と情熱の歴史、そして未来への展望を一度に体験できる特別な展示です。過去から現在、そして未来へ――オペルが培ってきた“ドイツの確かな技術”を肌で感じられる貴重な機会となっています。

【ひとこと解説】
オペルは1862年、アダム・オペルによってドイツ・リュッセルスハイムで創業しました。初期はミシンや自転車を製造し、1899年に自動車生産を開始。1909年の「ドクトルワーゲン」で大衆に手の届く車を提供し、1929年にはゼネラルモーターズの傘下に。戦後は「カデット」「コルサ」などの名車を生み、ヨーロッパを代表するメーカーに成長しました。現在はステランティスグループの一員として、電動化と革新技術を軸に新時代のモビリティを牽引しています。
















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