スティーブ・サリーン、米国初の本格スーパーカー「S7」誕生25周年をモントレーで祝賀

  • 米国初の本格スーパーカー「S7」が25周年、モントレー・カーウィークで特別展示
  • レースで100勝以上、フェラーリやランボルギーニを凌駕した伝説的戦績
  • 最新S1や302とともにサリーン本人も登場し、今後の進化を示唆

米国の自動車界に革命を起こしたスティーブ・サリーンは、ブランドを象徴するスーパーカー「S7」の誕生25周年を迎え、8月15日と16日にモントレー・カーウィークで記念展示を行いました。舞台となったのは、2000年にS7が世界に初披露された地でもあるモントレー半島。特別にシルバーで仕立てられたS7に加え、最新のS1スーパーカーや302スポーツカーも並び、アメリカン・パフォーマンスカーの存在感を示しました。

2000年8月19日に発表されたS7は、米国で初めて完全設計・製造されたスーパーカー。ミッドシップに搭載された7.0リッター自然吸気V8は550馬力を発揮し、カーボンファイバーボディによる軽量設計で、イタリアやドイツ、イギリスの強豪と真っ向勝負を挑みました。映画『アイアンマン』でトニー・スタークの愛車、『ブルース・オールマイティ』では“神”が乗る車として登場し、ポップカルチャーでも存在感を放ちました。

S7はレースシーンでも圧倒的な実績を残しています。シャンハイ、富士スピードウェイ、シルバーストン、イモラ、ラグナセカ、ニュルブルクリンクなど世界各地で勝利を重ね、2010年のル・マン24時間ではクラス優勝も達成。通算100勝以上を挙げ、フェラーリやランボルギーニ、マクラーレンをも上回る勝利数を誇り、“史上最も成功したアメリカンスーパーカー”と称されました。

今回の25周年記念イベントには、サリーン自身も登場し、「S7はアメリカンパフォーマンスの新基準を築いた。これからもS1など新たなモデルでその精神を引き継いでいく」と語りました。S1は軽量設計の最新スーパーカーとして市販化を控え、ブランドの未来を担う存在とされています。

1984年に創業したサリーンは、フォードGT(2005-2006年)やダッジ・バイパー(2007-2008年)の開発にも携わり、40年以上にわたりアメリカ車の可能性を広げてきました。今回の祝賀は、過去の栄光を振り返るだけでなく、未来のパフォーマンスカー開発への意欲を示す場となりました。S7は再びスポットライトを浴び、アメリカ発スーパーカーの金字塔として存在を刻み続けています。

【ひとこと解説】
サリーン(Saleen)は、アメリカの自動車メーカーであり、特に高性能スポーツカーや改造マスタングで知られています。1983年に元レーシングドライバーのスティーブ・サリーンが創業し、フォード車をベースにしたチューニングや独自モデルを展開しました。代表作はスーパーカー「S7」で、2000年代初頭に登場し、自然吸気V8で550馬力以上を誇る名車として知られます。現在も限定的に活動し、アメリカンマッスルとレーシングの融合を象徴する存在です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次