ヒョンデ、CEM16で水素ビジョンを発表。産業脱炭素とエネルギー転換を加速

  • CEM16とAPECエネルギー閣僚会合で包括的な水素戦略を発表
  • 水素モビリティや産業応用を通じた脱炭素化、効率化、国際協力を強調
  • 公用車として新型NEXO FCEV32台を提供、国際イベントで初の燃料電池車採用

ヒョンデ自動車グループは2025年8月26日、韓国・釜山で開催された第16回クリーンエネルギー閣僚会議(CEM16)において、水素を基盤とする脱炭素社会実現への包括的ビジョンを示しました。同会議は29の加盟国と21の参加国、IEAや国連工業開発機関など国際機関が集う国際的なフォーラムで、今年はAPECエネルギー閣僚会合と併催されました。

ヒョンデは「産業脱炭素とエネルギー効率」「未来燃料としての水素」をテーマにした2つのハイレベル対話に参加。水素を活用したモビリティや産業応用による低炭素化、エネルギー効率の向上、グローバルエネルギーミックスにおける水素の重要性を強調しました。特に、米国のNorCAL ZEROやHTWO Logisticsといった海外プロジェクトに加え、平沢港の水素カーキャリアや仁川国際空港でのモビリティ導入など国内事例も紹介。さらに、廃棄物由来水素や電解拠点整備による生産効率化、水素認証制度の必要性を訴え、国際的な協力を呼びかけました。

会場では公用車として32台の新型NEXO FCEVを提供。主要国際会議で燃料電池車が公式車両に採用されたのは初めてで、最長700kmの航続距離と150kWの新型モーターを誇るNEXOが水素モビリティの先進性を実証しました。HTWOブランドを中心に水素エコシステムを拡大するヒョンデは、これまでもASEANサミットやG20バリサミット、2022 FIFAワールドカップなどで環境配慮型車両を提供してきており、国際的な水素リーダーとして存在感を高めています。

【ひとこと解説】
新型NEXO FCEVは、水素燃料電池技術を進化させたヒョンデの次世代SUVです。最大の特長は約5分で水素充填が完了し、最大700kmという航続距離を実現する実用性の高さです。新開発の150kWモーターを搭載し、力強い加速と静粛性を両立。排出物は水のみで、走行中に大気浄化機能を果たす点も注目されています。さらに先進運転支援システムや最新インフォテインメントを備え、快適性と安全性も確保。燃料電池車の課題であった航続距離や充填時間を克服し、環境性能と日常的な利便性を兼ね備えたモデルとなっています。

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