- フルサイズBEVピックアップの開発を中止し、レンジエクステンダー搭載「Ram 1500 REV」を投入
- セグメント初の性能を複数搭載し、牽引力・積載能力・快適性でベンチマークを更新
- Ramブランド全体で商用車からオフロードまで幅広いラインアップを強化
ステランティスは2025年9月12日、北米におけるフルサイズ電動ピックアップ需要の減速を受け、従来開発していたフルサイズBEVピックアップを中止すると発表しました。その一方で、レンジエクステンダーを搭載した新型「Ram 1500 REV」(旧名称:Ramcharger)を発表しました。Ram 1500 REVはハーフトンセグメントにおいて、航続距離、牽引性能、積載能力の各面で新しい基準を打ち立てるモデルとして位置づけられています。
Ramブランドは1500シリーズをはじめ、2500/3500、3500/4500/5500シャシーキャブ、さらにProMasterバンまで幅広い製品を展開しています。特にライトデューティーとヘビーデューティーでは成長著しいスポーツトラック市場に注力しており、新登場の「Ram 1500 RHO」は、他のオフロード性能ピックアップと比較して「1ドルあたりの馬力」でトップを誇ります。
また、商用分野ではシャシーキャブに加え、ProMasterバンは従来型フルサイズバンで最大の積載スペースを提供。加えて、Ram Professionalは商用に特化した販売・サービス体制を強化し、B2B市場での存在感を高めています。
Ramは競合に対して優位性を持ち続け、いくつもの「ベスト」を獲得しています。例えば、アメリカ市場で最長となる10年/10万マイルのパワートレイン保証、Cumminsターボディーゼルによるセグメント初の1,000lb.-ftのトルク、さらにRam 1500 Tungstenは540馬力のパワーに加え、24方向調整可能なマッサージシートやエアサスペンションを備えたラグジュアリートラックです。加えて、セグメント唯一となるアクティブレベルエアサスペンションを備えた5リンク式リヤアクスルにより、1500シリーズおよびヘビーデューティーモデルは「最高の乗り心地とハンドリング」を実現しています。
オフロード分野では、Ram Power Wagonが最も高い走破性を誇り、RHOは価格性能比で最高のオフロード性能を提供。これらの強みを背景に、Ramは価格競争力を維持しながら電動化製品を拡充し、グローバルに展開するステランティスPro Oneの下で成長を加速させています。
今回のRam 1500 REV投入は、電動化戦略の転換点となると同時に、顧客に新たな価値をもたらすモデルとして注目されています。
【ひとこと解説】
RAMは、もともとダッジブランドのピックアップトラック部門でしたが、2009年にクライスラーがブランド戦略を見直し、ピックアップ専用ブランドとして「Ram Trucks」を独立させました。これにより、ダッジは乗用車やSUVに集中し、Ramは1500や2500/3500といったフルサイズ・ヘビーデューティートラック、商用バンのProMasterなど、トラックと商用車分野に特化。以降、Ramは北米市場を中心に高性能・高耐久トラックブランドとして成長を遂げています。
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