680馬力の新型アストンマーティン・ヴァンテージS、F1公式セーフティカーに採用

  • 新型ヴァンテージSがF1公式セーフティカーとして初登場、680PSを発揮
  • 空力性能を高める新設計のデッキリッドスポイラーやボンネットブレードを初採用
  • 同色のDBX707は引き続きF1公式メディカルカーを担当

アストンマーティンは、新型「ヴァンテージS」をF1公式セーフティカーに起用すると発表しました。デビューは2025年8月29日から開催されたF1オランダGP(ザントフォールト・サーキット)となりました。ヴァンテージSは、同ブランドの高性能「S」シリーズの最新作で、史上最もパフォーマンスに特化したヴァンテージと位置付けられています。

心臓部には、手組みによる4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載し、680PSと800Nmを発揮。0-100km/h加速はわずか3.4秒、最高速度は325km/hに達します。セーフティカーとして必要な俊敏さと安定性を備え、世界最速のマシン群を先導する役割に十分応えられる仕様です。

外観では、中央に配置された新設計のボンネットブレードを採用し、V8エンジンの熱を効率的に排出。また、全幅にわたる新型デッキリッドスポイラーがリアのダウンフォースを増大させ、前寄りの空力バランスを維持します。これにより公式セーフティカードライバーのベルント・マイレンダーは、高い旋回性能とグリップ力を得られます。さらにFIA規定のライトバーも装備され、視認性と安定性が最適化されています。

ボディカラーはアストンマーティン・アラムコF1チームと同じ「ポディウムグリーン」。ブランドの象徴である情熱とパフォーマンスを強調し、サーキット上でも存在感を放ちます。

アストンマーティンのアレックス・ロング グローバルマーケティングディレクターは、「ヴァンテージSはブランドの核となるモデルの頂点であり、F1セーフティカーという栄誉ある役割に相応しい」とコメント。一方、マイレンダー氏も「過去最高にパフォーマンス指向のヴァンテージを操ることができるのは光栄」と語っています。

なお、同じくポディウムグリーンをまとった「DBX707」は、引き続きF1公式メディカルカーとしてサーキットを支えます。セーフティカーの歴史に新たな1ページを刻むヴァンテージS。その姿は、F1ファンにとって安全と興奮を同時に象徴する存在となりそうです。

【ひとこと解説】
アストンマーティン・アラムコF1チームは、レーシング・ポイントから改編された英国のF1コンストラクターで、2022年からアラムコをタイトルスポンサーに迎えています。2024年にはアラムコが単独タイトルパートナーとなり、本拠地はシルバーストーンにあります。ドライバーはアロンソとストロールです。2026年からはホンダ製パワーユニットへ移行し、アラムコは燃料開発などで技術面でも協力する戦略的パートナーとして関わっています。

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