地域と歩むロールス・ロイス。グッドウッド本社周辺に新たな歩行ルートが完成

・ロールス・ロイスがグッドウッド本社周辺に新設歩道を整備、古道416・417号線を連結
・年間を通じて利用可能なバリアフリーの「クリーンブーツ・サーキュラー・ウォーク」完成
・地域住民・児童の通学路や観光客の散策路として活用、環境配慮型移動を促進
ロールス・ロイス・モーター・カーズは2025年10月13日、グッドウッド本社周辺の地域を結ぶ新しい歩行ルート「パーミッシブ・フットパス」の開通を発表しました。これは、同社が長年進めてきた古道の再整備プロジェクトの最終段階にあたるもので、地域住民の利便性と環境意識を高める“グリーントラベル”施策の一環です。
新ルートは、ウェスタンプネットとウエストトンを結ぶ既存のフットパス416号と417号を初めて直結。周囲を一周できる“クリーンブーツ・サーキュラー・ウォーク”が誕生しました。ルートは現存する馬道に並行しており、舗装と排水処理が施されたことで年間を通じて快適に歩行可能。天候に左右されず、住民・通学児童・観光客が安全に利用できるよう設計されています。
2024年8月には、まず416号路の再舗装が完了し、新学期に合わせて開通。続いて、417号路の拡幅・再舗装・景観整備が12月に完了し、チチェスター選出の国会議員ジェス・フラー=ブラウン氏の立ち会いで正式に開通しました。整備後、これらのルートはすでに地域住民に広く利用されており、特にウェスタンプネットのマーチ CE小学校の児童や家族の通学・散歩ルートとして定着しつつあります。
今回のプロジェクトは、ロールス・ロイスが主体となって立案・資金提供を行い、ウェスタンプネット村議会およびウェストサセックス州議会と連携して進められました。地域社会との協働による持続可能なインフラ整備として高く評価されています。
開通式では、ウェストサセックス州議会のジェレミー・ハント議員を招き、ロールス・ロイスのファイナンスディレクター、ヴェルナー・ルライ氏の案内で新しいルートを歩く記念イベントが開催されました。
ロールス・ロイス・モーター・カーズ コーポレートリレーションズ責任者のアンドリュー・ボール氏は次のように述べています。
「私たちは常に“地域社会の一員”であることを大切にしています。この歩道の開通は、地域への感謝と支援の象徴であり、環境に優しい移動手段を提供する取り組みの一環です。これまでぬかるみで通行困難だった古道が、誰でも安全に通行できる道へと生まれ変わりました。これにより、車を使わず徒歩での短距離移動――例えば子どもの送迎など――が現実的な選択肢になります」。
今回の取り組みは、ロールス・ロイスが地域社会と共生し、ラグジュアリーブランドとしての責任を果たす姿勢を示すもの。企業活動を通じて「地域の暮らしに寄り添う」。その理念が、静かで上質な道として形になったのです。
【ひとこと解説】
パーミッシブ・フットパス(Permissive Footpath)とは、土地所有者の許可によって一般に開放されている歩行専用の通路を指します。法的には「公的権利(Right of Way)」ではなく、所有者の裁量で通行が認められているため、期間やルートが限定される場合もあります。イギリスでは、農地や私有地を地域住民の散策・通学路として開放する例が多く、自然との共生や地域交流を促す制度として定着しています。環境保全と住民福祉を両立する歩行文化の一形態です。















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