命をつなぐ最速の絆!カラビニエリにマセラティMCPURAとアルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオが配備

  • 臓器・血液輸送専用の高性能車としてマセラティとアルファロメオがカラビニエリに納入
  • 630馬力のMCPURAと520馬力のジュリアが医療ミッションを支援
  • ステランティスとカラビニエリの戦略的協力関係を強化

2025年10月27日、ローマのカラビニエリ(イタリア国家憲兵隊)総司令部で、臓器や血液の緊急輸送に使用される新型車両「マセラティMCPURA」と「アルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオ」の納車式が行われました。式典にはルオンゴ総司令官をはじめ、ステランティスのCEOアントニオ・フィロサ氏、欧州ブランド責任者エマヌエーレ・カッペッラーノ氏、マセラティCOOサント・フィチリ氏らが出席しました。

この2台は、公共医療支援任務のために特別装備を施された高性能車です。マセラティMCPURAは、モデナ製のスーパーカーで、630馬力を発揮する3.0リッターV6ツインターボ「ネットゥーノ」エンジンを搭載。独自のプレチャンバー燃焼技術とカーボンファイバー製モノコック構造を採用し、最高レベルの加速性能と安定性を実現しています。厳しい条件下でも速度と安全性を両立できるよう設計されており、まさに“命を運ぶスーパーカー”といえる存在です。

一方のアルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオは、ブランドの象徴である「四つ葉のクローバー(クアドリフォリオ・ヴェルデ)」を纏い、520馬力を誇るV6ツインターボエンジンを搭載。後輪駆動に加え、機械式LSDやスポーツサスペンションを備え、緊急走行時の高い操縦安定性と安全性を確保しています。カッシーノ工場で生産されるこのモデルは、長年にわたるアルファロメオとカラビニエリの伝統的な絆を象徴する存在でもあります。両者の関係は1951年の「1900 M マッタ」に始まり、その後「ジュリア」などの歴代モデルがカラビニエリの象徴“ガッツェッラ(緊急対応車)”として使用されてきました。

今回、マセラティがカラビニエリに採用されるのは初めてのことです。ステランティスCEOフィロサ氏は「この2台はイタリアの技術とデザインの頂点であり、社会的使命を果たすための実用的なツールです」と語り、ルオンゴ総司令官も「これは自動車の優秀性と公共の使命が一致した象徴的な協力だ」と述べました。

この取り組みは、ステランティスとカラビニエリの戦略的連携をさらに強固にし、イタリアの自動車技術と公共医療支援の両立を示すものです。高性能車が“命を救うための力”として活躍する、新たな時代の幕開けとなります。

【ひとこと解説】
カラビニエリ(Carabinieri)は、イタリアの国家憲兵隊であり、軍と警察の両方の性格を持つ治安機関です。1814年に創設され、国内の治安維持、犯罪捜査、交通管理からテロ対策まで幅広い任務を担います。軍組織としては陸軍の一部でありながら、民間警察として市民の安全を守る役割も果たしています。全国に駐屯所を持ち、災害救助や国際平和維持活動にも参加する、イタリア社会の信頼厚い存在です。

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