伝説が再びアメリカへ。マセラティGT2、インディアナポリスで華麗なU.S.デビュー

・マセラティGT2が「GT America Powered by AWS」で米国初披露
・1939年・1940年インディ500優勝車「8CTF」に敬意を表した特別リバリーを採用
・GT2ストラダーレやMCXtremaなど最新モデルも登場、ブランド体験イベントも開催
マセラティは2025年10月20日、米国インディアナ州の伝説的サーキット「インディアナポリス・モーター・スピードウェイ」で開催された「GT America Powered by AWS」にて、最新レーシングカー「マセラティGT2」を米国で初公開しました。GT2は、マセラティのモータースポーツ部門「マセラティ・コルセ」が手がける最新モデルで、トライデントブランドのレースDNAを現代に受け継ぐ存在です。

このGT2は、ファナテックGT2ヨーロピアンシリーズでのチャンピオンシップ制覇を経て登場。ボディには、1939年と1940年にインディ500で連覇を達成した伝説の「マセラティ8CTF」へのオマージュを込めた特別リバリーを採用しています。深紅のアマランスカラーが印象的なデザインは、サーキットの歴史と最先端のカーボンファイバー技術を融合させたものです。
イベントでは、GTアメリカ2025シーズンの最終戦が行われ、マセラティの出展はブランドの過去と未来をつなぐ象徴的な存在となりました。GT2は現在、米国でのホモロゲーション(公認)を進めており、2026年から国内レースシリーズへの参戦が期待されています。また、GT2クラスを含む20以上の国際選手権にも参戦可能な設計となっています。
マセラティのブランドエリアでは、来場者が最新モデルを間近で体感できる展示を実施。注目のモデルには、サーキット専用の「マセラティGT2」に加え、ロードリーガル仕様の「GT2ストラダーレ(Stradale)」、そして同ブランド史上最強となる「MCXtrema」が登場しました。
「GT2ストラダーレ」は、MC20のエレガンスとGT2のレーシングDNAを融合させた超スポーツモデルで、デザインコンセプト“MCPURA”のもと誕生。さらに、限定62台の「MCXtrema」は、730馬力を発揮する“ネットゥーノ”V6エンジンを搭載し、ブルー×ホワイトの「コルセ」リバリーをまとうサーキット専用マシンとして披露されました。
また、10月16〜18日にかけて開催された「マセラティ・カーコラール」では、オーナーが集う特別エリアが設けられ、2026年型「グラントゥーリズモ・トロフェオ」が先導するパレードランを実施。マセラティのグランツーリズモ精神を象徴するひとときとなりました。
さらに、選ばれた参加者には「MCXtremaホットラップ」体験も提供され、サーキット上でブランド最強マシンの走りを体感する貴重な機会が用意されました。
マセラティGT2の米国デビューは、トライデントブランドが再びアメリカのレースシーンに情熱を取り戻す象徴。1930年代の栄光を未来のパフォーマンスへとつなぐ、マセラティの新たな伝説の幕開けとなりました。
【ひとこと解説】
マセラティ8CTFは、1938年に登場した伝説的なグランプリカーで、マセラティの名を世界に知らしめたレーシングモデルです。排気量2.9リッター直列8気筒スーパーチャージャー付きエンジンを搭載し、約365馬力を発揮。当時としては驚異的な最高速度290km/hを記録しました。軽量チューブラーフレームと優れたバランス性能を備え、1939年と1940年のインディアナポリス500で連続優勝。イタリアの技術力とスピードの象徴として今も語り継がれる名車です。















コメント