- 初の完全手描き「スターライト・ヘッドライナー」を採用、製作に160時間以上
- 外装はアラベスカート・パール仕上げ、月光を思わせる輝きを表現
- 内装は宇宙をテーマに特別刺繍や専用モチーフを施した瞑想的空間
ロールス・ロイスは2025年9月、「カリナン・コスモス」を発表しました。本モデルはドバイのプライベート・オフィスを通じて特別に依頼されたワンオフ仕様で、宇宙への憧憬を持つ家族と、その4歳の息子の夢を形にした一台です。最大の特徴は、ブランド史上初となる完全手描きの「スターライト・ヘッドライナー」であり、160時間以上をかけて社内アーティストが丹念に仕上げました。
外装には「アラベスカート・パール」を採用し、月光が夜空を照らすような柔らかな輝きを演出。手描きのツイン・コーチラインには「チャールズ・ブルー」が用いられ、さらに夜間には星のように光を放つイルミネーテッド・スピリット・オブ・エクスタシーがフロントを飾ります。
内装は「チャールズ・ブルー」と「グレース・ホワイト」のレザーを基調に、落ち着きと静寂を感じさせる瞑想的な空間を実現。ピアノ・ホワイトのベニアは人工衛星の光沢を思わせ、技術的な精密さを表現しています。顧客の要望に基づき特別にデザインされた「スタ―クラスター」モチーフは、ドアパネルやヘッドレストに刺繍され、助手席正面のフェイシアには手描きで再現されました。
最大の見どころであるスターライト・ヘッドライナーは、天の川を幻想的に描き出す作品です。20層以上のアクリル塗料を重ね、多様な筆や化粧用ブラシを使い分けることで、奥行きと光の霧を表現。細筆やスプラッタリング技法によって無数の星を描き出し、完成後には光ファイバーを手作業で穿孔し配置することで、まるで夜空を見上げているかのような没入感を実現しました。
「カリナン・コスモス」は家族の特別な節目に合わせて納車され、日常の旅を星々の航海へと変える一台として誕生しました。顧客の夢を宇宙規模のスケールで具現化したこのモデルは、ロールス・ロイスのビスポークの新たな到達点を示しています。
【ひとこと解説】
ロールス・ロイスの「プライベート・オフィス」は、世界各地の富裕層顧客に向けて設けられた専用拠点で、ブランドのビスポーク部門「Bespoke Collective」の能力を直接体験できる場です。ここではデザイナーや職人と密接に協議し、内外装の色彩や素材選択、特注モチーフやアートワークまで、顧客のライフスタイルや価値観を反映した一台を設計可能です。ドバイ、上海などに設置され、より身近に究極のオーダーメイド体験を提供しています。
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