- MC20を進化させた新型「MCPURA」、630psのNettuno V6とカーボンモノコックを採用
- クーペと電動調光ガラスルーフ搭載のカブリオ「Cielo」を展開
- 専用色「Ai Aqua Rainbow」やFuoriserieプログラムによる究極のカスタマイズ性
マセラティは2025年9月26日から28日にかけて開催される「トリノ・オートショー（Salone Auto Torino 2025）」にて、新型スーパースポーツ「MCPURA」を国内初公開します。今年7月にイギリスのグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで世界初披露され大きな注目を浴びたこのモデルは、いよいよ母国イタリアでお披露目されることとなり、多くのファンやジャーナリストから熱い視線が注がれています。
展示はトリノ中心部のピアッツァ・レアーレを舞台に、クーペとカブリオレ仕様の「Cielo（チェロ）」という2つのバリエーションで行われます。クーペは力強くスポーティなフォルムを際立たせ、Cieloは電動調光機能を備えたエレクトロクロミックガラスルーフを搭載し、開放感と先進技術を両立させています。どちらもマセラティが誇るエレガンスと走行性能を余すところなく表現した、ブランドの新たな象徴です。
MCPURAは、マセラティのハローカーであるMC20をベースにさらに進化を遂げたモデルです。軽量かつ剛性の高いカーボンファイバー製モノコックを採用し、車両重量を1,500kg未満に抑えています。搭載する3.0リッターV6ツインターボ「Nettuno」エンジンは、マセラティ独自のプリチャンバー燃焼技術を採用し、最高出力630ps、最大トルクを発揮。これにより、クラス最高水準のパワーウェイトレシオ2.33kg/hpを実現し、俊敏な加速と圧倒的なドライビングダイナミクスを両立しています。また、観音開きのように大きく開く「バタフライドア」も採用し、スーパースポーツならではの非日常感を高めています。
今回のデビューを彩るのは、専用カラー「Ai Aqua Rainbow」。陽光を浴びると虹色に変化する特殊な塗装で、光の角度によってまったく異なる表情を見せるのが特徴です。水を思わせる青を基調とし、プリズムが白色光を分解するように多彩な色彩を映し出します。この塗装はマセラティのビスポークプログラム「Fuoriserie（フオリセリエ）」によって開発されたもので、顧客はこのプログラムを通じて自らの嗜好に合わせた一台を作り上げることができます。希望すれば「ワン・オブ・ワン」となるユニークモデルの製作も可能であり、究極のパーソナライゼーションを実現します。
トリノ・オートショーは今回で2回目の開催ながら、急速に国際的な存在感を高めています。イタリアの自動車文化の中心地であるトリノの街を舞台に、屋外での展示とイベントを組み合わせた独自のスタイルが特徴です。特に注目されるのは9月27日（土）のグランドパレードで、王宮「レッジャ・ディ・ヴェナリア」を出発し、スーペルガを経由してトリノ中心部ピアッツァ・サン・ジョヴァンニに到着する華やかな行程。ここでは「マセラティ・フォルツァ・トリーノ」のオーナーたちがグラントゥーリズモやMC20など歴代の名車を駆り、ブランドの伝統と未来を披露します。さらに、モデルでテレビ司会者でもあるクリスティーナ・キアボットが特別ゲストとして参加し、イタリア的エレガンスを添えます。
MCPURAはモデナのチロ・メノッティ工場で生産され、同じ敷地内ではネットゥーノエンジンやGT2 ストラダーレも組み立てられています。2025年後半からはグラントゥーリズモやグランカブリオの生産もここで開始される予定で、モデナは改めてマセラティの心臓部としての存在感を強めています。すべての製造、塗装、カスタマイズ工程がイタリア国内で完結しており、100％ Made in Italyの真髄を体現する一台と言えるでしょう。
新型MCPURAは、エレガンス、圧倒的な走行性能、そしてクラフツマンシップの融合によって誕生しました。その姿は単なるスーパースポーツを超え、マセラティの魂とイタリアの美学を象徴する存在です。世界中の自動車ファンを魅了するこのモデルは、まさに「トライデント」の新たな伝説の幕開けを告げています。
【ひとこと解説】
ネットゥーノ（Nettuno）エンジンは、マセラティが自社開発した3.0リッターV6ツインターボエンジンで、2020年発表のMC20に初搭載されました。最大出力630ps、最大トルク730Nmを発揮し、F1由来のプレチャンバー燃焼技術を市販車として世界で初めて採用した点が特徴です。軽量かつ高効率な設計により、低回転から高回転まで優れたレスポンスと燃焼効率を実現。モデナの専用工場で製造され、マセラティの新時代を象徴する心臓部となっています。
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