マセラティ、新型「MCPURA」トリノ・オートショーでイタリア初公開。ピュアな走りと美学を体現

  • マセラティの新型スーパーカー「MCPURA」がトリノ・オートショーで国内デビュー
  • クーペとカブリオ「Cielo」を展示、特注カラー「Ai アクアレインボー」で登場
  • 限定62台のサーキット専用車「MCXtrema」も公開、740psのV6搭載

2025年9月26日から28日まで開催された第2回トリノ・オートショーは、延べ50万人以上の来場者を集め大盛況のうちに閉幕しました。その中心的存在となったのが、モデナを拠点とするマセラティの新型スーパーカー「MCPURA」のイタリア初公開です。会場となったトリノ市街地は、ピアッツァ・カステッロやピアッツェッタ・レアーレ、王宮庭園がステージとなり、最新モデルや試作車、スーパーカーが一堂に並びました。

マセラティはピアッツェッタ・レアーレにおいて、MCPURAの2つの個性を披露。クーペとオープントップ仕様の「MCPURA Cielo」を展示し、ブランドが掲げる「エネルギーとパフォーマンスの純粋な本質」を表現しました。ボディカラーには、マセラティ・フオリセリエによる特注色「Ai アクアレインボー」を採用。クーペにはマット仕上げ、Cieloにはグロス仕上げを施し、太陽光の下で虹のような輝きを放つ希少顔料が、予想外の感動的な表情を生み出しました。

王宮庭園では、トリトンの噴水前にクラシックモデルと現行スーパーカーが並び、来場者の目を引きました。展示車両は、メラク、ギブリSS、3500GT、そしてサーキット専用モデル「MCXtrema」の4台。特にMCXtremaは圧倒的な存在感を放ちました。

「ブルー・エクストレーマ」カラーを纏ったMCXtremaは、公道走行不可の純サーキット仕様。限界まで高められた3.0リッターV6ツインターボ「ネットゥーノ」エンジンを搭載し、最高出力は740psに達します。生産台数はわずか62台に限定され、究極のサーキット体験を求めるコレクターやジェントルマンドライバーのために設計された“野獣”のような存在です。精緻なメカニズム、洗練されたエアロダイナミクス、美と獰猛さを兼ね備え、マセラティが誇るパフォーマンスの頂点を体現しています。

イベントでは、ヴェナリア宮殿からトリノのサン・ジョヴァンニ広場まで続くパレードも開催。地元ディーラー「Maserati Forza Torino」の顧客が参加し、グラントゥーリズモやMC20といった象徴的モデルが街を彩りました。スペシャルゲストのクリスティーナ・キアボットがグランカブリオに同乗し、華やかなムードを添えたことも話題となりました。

新型MCPURAのデビューは単なる新車発表にとどまらず、ブランドの優雅さと力強さを体現するマニフェストとして注目を集めました。彫刻的なライン、希少なディテール、そして鼓動するネットゥーノ V6。そのすべてに、モデナ発のトライデントブランドが受け継いできた最も純粋な魂が宿っています。

【ひとこと解説】
マセラティがオープンモデルに「Cielo(チェロ)」という名称を与えるのは、イタリア語で「空」を意味する言葉だからです。オープントップモデルならではの開放感、そして走行中に空と一体となる体験を象徴しています。固定式ルーフを持たないことで広がる視界や自然との一体感を直感的に表現し、クーペとは異なる「解放されたマセラティの魂」を示す意図が込められています。ブランドのイタリア的エレガンスと感性を強調する名付けといえます。

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