- 1939年製 Mk V コルニッシュがペブルビーチで史上初のメーカーエントリー車として審査対象に
- 1953年製 Rタイプ・コンチネンタルがサロン・プリヴェでクラス優勝
- W.O.ベントレー自身が愛用した1930年製 8リッターがハンプトン・コートで最優秀メーカー車を受賞
ベントレーは2025年9月10日、ヘリテージコレクションが今夏の主要コンクールイベントで大きな成果を挙げたことを発表しました。コレクションは現在、106年の歴史を網羅する50台で構成され、そのうち40台が公道走行可能、10台がレーシングマシンという充実のラインナップです。
今年のペブルビーチ・コンクール・デレガンスでは、1939年製のワンオフ「Mk V コーニッシュ」が75年のイベント史上初めて、メーカーエントリー車として完全審査対象となりました。この車両は15年以上に及ぶ再生プロジェクトの末に復活し、モントレー海岸線の「ツール・デレガンス」にも完走しました。
続いて、ブレナム宮殿で開かれたサロン・プリヴェでは、1953年製「Rタイプ・コンチネンタル(JAS 949)」がHJマリナー製ボディを持つクラシックカー部門に出場。近年の小規模レストアを経て、ヘリテージコレクションとして初のコンクール受賞となるクラス優勝を果たしました。

さらに、ハンプトン・コート・コンクール・オブ・エレガンスには、創業者W.O.ベントレーが約18か月間愛用した1930年製「8リッター・ウェイマン・サルーン」がエントリー。100台限定生産のうち2号車にあたるこの個体は、現在も「会長車」として儀式に使用されており、今回はメーカー専用クラスで最優秀賞を受賞しました。

ヘリテージコレクション責任者マイク・セイヤー氏は「これらの受賞は、クルーのチームが注いできた情熱と努力の証です。50台の車両はベントレーの進化を示す生きた資料であり、今後もR&Dに活用しながら世界の舞台で歴史を発信していきます」とコメントしました。
次なる注目は、10月に予定されるフライングスパーの系譜における節目の記念モデル発表です。ベントレーは過去と未来をつなぐ存在として、その歴史を走らせ続けています。
【ひとこと解説】
ペブルビーチ・コンクール・デレガンスは、毎年8月にアメリカ・カリフォルニア州モントレー半島のペブルビーチ・ゴルフリンクスで開催される世界最高峰のクラシックカーコンクールです。1950年に始まり、歴史的価値やオリジナリティ、保存状態、デザイン美を基準に選ばれた名車が集結します。単なる展示会ではなく厳格な審査が行われ、最高賞「ベスト・オブ・ショー」は自動車界で最も権威ある栄誉のひとつとされています。
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